能登島の里海風景 ナマコ
11月6日、いよいよナマコ漁が解禁です。水温が18℃以下に下がってくると、夏の間眠っていたナマコは目を覚まして活動を始めます。岩の片隅からゆっくり外に出てきて、地を這うように歩きながら砂を貪り食べ続け、みるみるうちに丸く肥えてゆきます。一見、動いていないように見えるナマコも、30分程、水中で定点撮影をして早送りすると、ゾロゾロと何匹ものナマコが芋虫のように歩き回る姿が映っています。
ナマコを獲る方法はいろいろあるようですが、私の暮らす能登島東部では昔ながらの優しい漁法でナマコ漁を営んでいらっしゃいます。
今では少なくなりましたが、小さな手漕ぎ舟で海岸を離れ、箱メガネで水面から海の中を覗き込み、長い竹竿でひっかけて獲る。竿の先端にはナマコを挟む仕掛けが手作りで施されており、一匹一匹丁寧に舟のたらいに入れていきます。現在は手漕ぎの方は少なくなりましたが、それでも竿で丁寧に獲る方法は変わりません。
私が水中に潜って撮影をしていると、ひょいっと竿でナマコがすくい上げられていく光景を見かけます。いよいよ寒さ厳しくなる季節。ナマコの目覚めを待って、漁師も私もナマコを獲る(撮る)ため白い息を吐きながら海へ向かいます。
能登島の里山里海の風景がNHKで放送されます。
私ども「能登島ダイビングリゾート」も撮影に協力させて頂きました。
春の美しい海の中の草原と森の風景。美しい日本の山と海のつながりをご覧ください。
NHK BSプレミアム
「特集 ニッポンの里山 絶景津々浦々 水をめぐる命の輝き」
2014年11月20日(木) 午後3時00分~3時45分
http://www.nhk.or.jp/nature/feature/satoyama140928/